2014年08月21日  最終更新日:2019年01月31日

装丁イラストレーション塾

本屋で感じる とあるコト…

「本屋」
それはイラストレーターや絵描きにとってある意味美術館みたいなもので、行くたびに刺激を受けたりひどく落ち込んだり…
様々な感情や影響を受ける場所なのですが去年からふつふつと思っていた事がありまして、それは「自分の絵がそこに並ぶ気がしない」という事でした。

一応ディレクター/デザイナー上がりの人間として第三者の目線にはそれなりに自信があるつもりなのですが、その自分が「自分の絵が装丁になっている想像が出来ない」と感じると言う事は単純に「今の絵は何か問題がある」のだろうと漠然と思っていました。

かといって装丁に向いた絵を描いてすぐに為せる訳でもありませんし何がだめなのかも分からないうちにやる事でもありません。
何よりまだ絵で食べる事が出来ていない人間が考える事でもないと言う事で「装丁画」と言うものはあまり考えないようにしていたのですが、そんなある日著名な装丁家である鈴木さんの装丁塾が京都で開かれるという記事を目にしました。

装丁イラストレーション塾とは

講義の内容を簡単に書きますと「実際に発売を控えた小説を読んで自分なりの解釈で装画を描き、その絵の批評を先生から頂く」というものです。
また、採用に値する絵があれば実際にそのまま装画として採用されます。

普段は東京で全5回の開催のようですが初の地方開催と言う事で今回は7月と8月、全2回の開催でしたのでそれなら気楽に行けるかなぁという事で応募してみましたら有り難い事に選考に残して頂けたので出席する事とあいなりました。

自分の絵のレベルがどうこうというのは全く置いといて、そこに行けば装丁画のなんたるかを少しでも理解する事が出来るのではないかーーーー
そんな気持ちで臨んだ訳ですが、2回の講義は結果的に大変有意義な時間となりました。

細かい内容を描く訳にもいかないのですが、めでたく装画に採用された方がいらっしゃいましてその方の絵にも大変感銘を受けました。
とはいえ出席者の皆さんも全員先生の選考を通過した方であり、高いレベルの絵を総勢25人程分も一度に見れる事は十分刺激となります。
特に記しておきたい事は、いつかのコンペ出展の際にも書きましたが「同じテーマで描いた他の方の絵を見る」事は本当に刺激になるという事です。
複数の授賞があるイラスト公募などは出すだけでもとても意義があると日頃から思っています。

と言う訳で受講者の皆さんの絵を見れるだけでも意義のある2日間な訳ですがやはり一番価値のあるものは先生からの批評、および他の方への批評内容です。

ラフ作成〜講義を終えて

初回にまずラフを持っていく訳ですが色々案をひねり出しているうちに「小説に描かされている」気がしてこれはイカンということで思い切って「僕の絵を気に入って依頼された」という仮定で描いてみました。

折角の直接批評して頂ける機会。
バクチのつもりもありませんが、自分らしくないものを描いてそれに意見を頂戴してもあまり意味が無いなと思いましたので、まずは自分が描いてて楽しいものを全力で描く。
それが求められるものからズレていても、想いがあればその批評に十分価値があるだろうということでそうしてみたのですが、それによって結果的に僕にとって大事な意見を聞くことが出来ました。
今回頂いた意見、そして他の方への批評は大切な財産ですのでひとまず僕のノートの中にとどめておきたいと思います。

反面、絵の方は特に使い道もありませんので(笑)ここにUPしてみます。
シリアスな部分もありつつも全体的にはコメディー要素が強い内容でしたのでその上で自分なりの解釈で描きました。

装丁イラストレーション塾 04

装丁イラストレーション塾 04

装丁イラストレーション塾 03

装丁イラストレーション塾 03

装丁イラストレーション塾 02

装丁イラストレーション塾 02

装丁イラストレーション塾 01

装丁イラストレーション塾 01

最後に

鈴木成一さんならびに日本ユニ・エージェンシーの皆様。
この度は貴重な体験を本当にありがとうございました。
いつかお仕事をさせて頂ける日が来るよう、今後も精進して参りたいと思います。

鈴木先生と けいぶんしゃにて

鈴木先生と けいぶんしゃにて

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