今期も1年間、無事「萌」の表紙イラスト制作を完走出来ました。
今期のイラストテーマは「昔話」、JAさんに各月の昔話とシーンをご指定頂いてそれを形にしてゆきましたが、当blogでも時折触れていますように連載のお仕事を頂いた際には出来るだけ今までとは違う要素を取り入れるようにしています。
理由はいくつかありますが、その1つには「新しい要素を培うにあたって最適のシチュエーションである」という考えがあります。
感覚面が大きいのであまりうまく言語化出来ないのですが、
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- 12ヶ月安定して描くために、今現在の自分の能力の棚卸しと自身が耐えうる変化量の限界点を考えられる
- 毎月1枚描くので緩やかに新しい絵を体になじませてゆける
- 10枚以上描くので新しい方法で描いても画風の平均値をチューニングしやすい
理由を簡単に書くとこういう感じですが、結局は「なんだかんだ言ってもチャレンジしないと衰えていく」というのが全てですかね…(笑)
「出来ること」だけやっていたらある日突然「古い人間」になってパタリとお仕事が来なくなると思っているので、今後もこの姿勢は変えずにそれぞれの案件で許される範囲で毎回チャレンジして行こうと思います。
ということで
今回も同様に新しい要素を取り入れて描くようにしたのですが、今回は「絵本風」とイメージづけたのでデジタルではありますが出来るだけ柔らい塗り方を心がけました。
描き始めの頃は少なからず不安がありましたが今そういう部分が特にないことを考えると、この1年でこの画風が体に馴染んだのかなと思います。
逆に「新しい新しい」って言ってる今回のblogが少し恥ずかしいくらい(苦笑)4月が遠い昔に感じています。
7月「一寸法師」くらいまではまだ探り探りやっていたように思いますが、次の8月の竜宮城を描きながら少し吹っ切れたような気がします。
10月「うさぎとカメ」は描く要素が少なすぎてはどうなることかと思いましたが(苦笑)これを乗り切れたことはとても大きかった。
11月の「わらしべ長者」では「やっぱり背景画って大変だなぁ…」と勉強しつつ、12月の「桃太郎」はいつもの感覚で自然と描き、1月の「鶴の恩返し」は機織り機の資料がないのでヒーヒー苦しみつつ、2月は前回書いたようにカレンダーイラストで得た技法を駆使して、最後は以前描いたかぐや姫をリライトするような形で無事完走しました。
こうして並べてみると思っていたよりは全体的に安定しているように見えて安心しています。
毎月描き始めの際には前回分を並べて、違う絵にならないように気をつけているのですが全てを描き終えるまではなんとも言えないので今こうして見てやっとホっとしました。
次年度もまた担当させて頂けました
ということで2018年度は無事完走しましたが、次年度もまたまた担当させて頂ける運びとなりました。
本当にありがたいです。
次で4年目に突入になりますが、最初にお請けした際には考えられなかった状況に感謝しつつ、また1年間良い絵を描けるよう努めたいと思います。
そしてここまで描いてきたように、来期の表紙イラストももちろんながら今までと少し違う画風にしました。
それについても近いうちにまたblogにしたためようと思いますのでよかったら読んでやってください。
最後に、クライアント様に御礼申し上げたいと思います。
今期もありがとうございました!
来期1年もまたどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m